FPLの動物たち

セミの羽化

先週、C棟へ続く階段の手すりで、セミが羽化している様子を観察できましたのでご紹介します。
※以下セミの画像があります。苦手な方はご注意ください

セミの羽化

FPLの周りにはセミが多く生息しています。
先日梅雨が明けてから一気に夏の陽気になり、そのセミたちが暑さに誘われ一斉に活動を始めたようです。

羽化したては羽が透きとおっています

今回観察できたのはエゾゼミだと思われます(筆者調べ)。
エゾゼミは、標高500~1000mほどの山地に生息するセミです。
7月中旬~8月上旬頃に羽化し、よく晴れた午前中を中心に「ぎーーー」という鳴き声で鳴きます。
森林性のセミだそうで、まず街中で鳴き声を聞けることはなく、山間部の薄暗い雑木林を好んで生活をしています。
エゾゼミは羽化が済むと手すりの上でしばらく羽を乾かしており、お昼休みに食堂へ向かう社員の目を引いていました。

羽を乾かしている様子

背中のWの模様が特徴的ですね。
羽が乾くにつれ、体色も黒っぽくなってきます。
このエゾゼミ、C棟の階段が気に入ったのか、はたまた元気がないのか、羽化の翌日になってもまだ階段付近をうろうろしていました。


もう体はすっかり乾き、体色がはっきり出ています。
たびたび観察していると、なんだか愛着がわいてしまいますね。
なかなかその場を動こうとしないこのセミに、社員が見かねて近くの木にとまらせてあげました。
すると元気に木を登っていき、そのままどこかへ行ってしまったようです。
FPLで羽化したこのセミが、あと十数日の儚い命を燃やしながら森の中で一生懸命鳴いている姿を想像すると、なんだか自然の神秘を感じてしまいます。
後にこのセミの抜け殻を採取し、FPLにあるマイクロスコープで観察してみました。


抜け殻を拡大すると、一見つるつるのように見える表面にも、小さな毛がたくさん生えているのがわかりました。
セミの雌雄はお尻の突起で判断できるそうです。
肉眼では確認しづらいため、こちらもマイクロスコープで観察してみました。


お尻の突起が1つなので、このセミはオスのようです。
メスはお尻に突起が2つあるそうですよ。
まだ夏休み前ですが、夏休みの自由研究のような体験ができました。
自然豊かなFPLでは、いつも様々な話題が上がるので日々楽しいです。

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